と、小さい頃家族によく言われた。鼻がぺチャんとしているから。
鼻が低いのだ。
兄達の鼻は意外とスッと筋が通っている一方で、なぜか私のだけ成長し忘れたような高さ。
よく鼻に洗濯バサミを挟んで、
「高くなれー」と唱えていた。
そんなことを思い出したのは、彼と一緒にいた時の事。
私の横顔をやたら見てるな、と思ったら一言呟いた。
「 Flat 」
思いがけない一言に、なぜか噴き出してしまった。
そしてこれは、私の凹凸の無い顔へのコメントだと思った。特に目から眉毛にかけて。
なぜなら、彼の顔はやたら凹凸が激しい。
ただ、次の一言で私も察した。
「その鼻で空気吸えてるの?」
、、、
何て失礼な一言。
どうやら、私の鼻に対しての 「 Flat 」 らしい。
呼吸をしてみせる私。
観察する彼。まったく悪気は無い様子。彼にとっては素朴な疑問らしい。
そんな彼のコンプレックスは、大きくて高い鼻。
「見栄えが悪いし、こんなに必要ない」
のだそうだ。
コンプレックスは人それぞれ、、、 |
と、親切に提案まで。
「そうだね 、、、」
と、話は平和に収まったのでした。